実習
実習の特長
学内で学んだ知識・技術を、対象(看護を必要とする人)に合わせて実践できるように、病院や施設での臨地実習を、学習段階に応じて1年から3年までおこないます。1年次では、看護が提供されている場を知り、2年次では受け持ち患者の日常生活を中心に援助します。3年次では、成人、老年、精神、母性、小児、在宅と、様々な対象者の状況に合わせた援助ができるよう、また実務に即した看護実践を通して看護のマネジメントやチーム医療の基礎的能力を養います。
●基礎看護学実習I:1年次(1週間)
基礎看護学で学んだ看護の概念や目的、看護者の役割・機能と患者の日常生活の援助技術など、講義・演習を通して患者・看護師役割を体験し、それぞれに与えられる役割と責務があることを学びます。患者の生活、疾患・治療に興味を持って、2年次へ継続学習ができるように教員がサポートし、専門領域を深めるための基礎看護学実習IIへの導入としています。臨床の看護師に付いて観て、聴いて、触れて、看護師としての第一歩が始まります。
●基礎看護学実習II:2年次(3週間)
ひとりの患者さんとじっくり関わりながら入院中の患者さんの生活環境や身体的・心理的な状態を学びます。また、患者さんにどのような看護が必要かを考え、学内で学んだ技術を使いながら看護実践します。3年次の領域別実習・統合実習の前段階の実習です。
●領域別実習・統合実習:3年次(20週間)
それぞれ2週間あるいは、4週間行います。これらの実習では、対象の特徴(年齢や性別、経過等)に沿って、必要な援助を計画的に実施することを学びます。
成人看護学実習I、II
健康障害をもつ入院患者さんの看護を学びます。患者さんの健康障害の程度や経過を理解するとともに、先端医療、手術、化学療法、薬物療法などの治療法や患者さんの状態に合わせた看護実践を行います。また、患者さんが健康を維持・増進するための看護・指導を行います。
老年看護学実習
高齢者とその家族に対する看護を学びます。「老化」は身体的・心理的な個人差が大きいため、その人らしく年を重ねることができるような支援が重要になってきます。そのため、医療現場における実習だけでなく、生活に主眼をおいた施設での実習も行っています。
精神看護学実習
精神看護学実習では、精神に障害のある人への看護を学びます。治療の1つであるレクリエーション療法に学生が参加をして、入院中の患者さんが季節を感じ少しでも楽しさを味わっていただくために、看護師さんや作業療法士の先生に指導を受けながら行っています。
母性看護学実習
妊娠・出産・産後の女性、新生児、その家族の看護を学びます。女性の健康を守る立場から、それぞれに合わせた援助や看護を実践します。
小児看護学実習
新生児期から思春期までの子どもとその家族の看護を学びます。病気や入院が子どもとその家族に与える影響を考え、子どもの発達の特徴など、個別に応じた支援を行います。
地域・在宅看護論実習
訪問看護師と一緒に利用者さんの自宅を訪問して、病院以外での看護の方法について学びます。体拭きや入浴の介助やカテーテル処置等の見学をしたり、必要な援助を考えたりします。ときには学生が主体となってケアを提供する場合もあります。
看護の統合と実践実習
卒後、臨床現場にスムーズに適応できるように、複数の患者さんを担当して実習します。ケア優先度の判断やチーム連携など看護をマネジメントする基礎を学びます。